保存修理

保存修理

保存修理を支える伝統技術

文化財建造物に用いられる伝統技術は、数多くの経験と練磨を経た技術者・技能者によって継承されてきました。これらの技術者・技能者を養成していくためには、優れた指導者の下で継続的に業務に従事することが極めて重要です。 しかし、日本人の生活様式の変化や建築技術の近代化の中で、伝統的な技術を使用する業務は急速に減少し、伝統技術のみを業として成り立たせることは非常に困難な状況になってきています。加えて、後継者不足、道具や道具製作者の減少、漆、藁などの原材料の不足なども大きな課題となっています。
これらの伝統技術は、特別に保存の措置が必要な技術として国から「選定保存技術」に選定されるとともに、選定保存技術を保有する団体は「選定保存技術保持」として認定され後継者養成のための支援を受けています。

建造物修理

文化財建造物の種別は、社寺、城郭、住宅、近代建築などあらゆる分野にわたっています。その構造も、木造、石造、煉瓦造、鉄筋コンクリートなど多種にわたっているばかりでなく、地域や工匠達の系統による差もあります。
これらの建造物の保存修理について設計・施工監理にあたる技術者には、建築技術や保存修理に関する高度の専門的な知識が必要となるばかりでなく、これらの知識の基づいて大工等の技能者に対し実技を指導しうる能力を必要としています。

建造物修理

選定保存技術保有団体名 (公財)文化財建造物保存技術協会
所在地 〒116-0013 東京都荒川区西日暮里2-32-15
電話 03-6458-3611
URL http://www.bunkenkyo.or.jp/

建造物木工

『建造物木工』技術とは、木造の文化財建造物を修理する時に用いられる伝統的大工技術を指し、日本の文化財建造物の大多数が木造であることから、その修理には欠くことのできない技術です。保存修理の際には、建物の設計手法や施工技術を解明し、修理法を選択して、適正な施工をする必要が有り、その為には、伝統的な木工技術の継承を図ってゆくことが重要です。

建造物木工

選定保存技術保有団体名 (公財)文化財建造物保存技術協会
所在地 〒116-0013 東京都荒川区西日暮里2-32-15
電話 03-6458-3611
URL http://www.bunkenkyo.or.jp/
選定保存技術保有団体名 (特非)日本伝統建築技術保存会
所在地 〒522-0004 滋賀県彦根市鳥居本町1980-2
電話 0749-23-6185
URL http://nichidenken.sakura.ne.jp/

檜皮葺・柿葺・茅葺

日本に古くから伝わる檜皮葺、柿葺や茅葺の植物性屋根は日本を代表する歴史的な建造物に長い間使われてきました。檜皮葺・柿葺は、檜皮や杉または椹(さわら)の手割材を細かく重ね合わせて屋根を葺く技術です。材料の採取やあつらえはすべて手作業で、1枚1枚を竹釘で打ち留めて葺きます。茅葺は、チガヤ、ススキ、スゲなどの茎で屋根を葺く技術です。古くから広範囲に使用され、地方色豊かな技法が伝えられています。

檜皮葺・柿葺・茅葺

選定保存技術保有団体名 (公社)全国社寺等屋根工事技術保存会
所在地 〒605-0862

京都府京都市東山区清水二丁目205-5
文化財建造物保存技術研修センター内

電話 075-541-7727
URL http://www.shajiyane-japan.org/

建造物装飾

建造物装飾は建造物を最後に仕上げる装飾技術で、漆塗り、彩色、丹塗り、錺金具の4部門に大きく分かれ、また、装飾は建造物の持つ宗教的意義や施主の想いを大きく反映する部分を担っています。
彩色は建造物の宗教的意義を文様や絵画、彫刻で分かりやすく表現します。
丹塗りも木部保護と美観を兼ね備えています。
錺金具は木部木口保護から発展し装飾の締めくくりとして建物の引き締め役を担っています。
どの技術も美術的センスと繊細で高度な技術を必要とする分野です。

建造物装飾

選定保存技術保有団体名 社寺建造物美術協議会
所在地 〒616-8242
京都市右京区鳴滝本町69-2
電話 075-464‐0725
URL http://www.shabikyo.com/

建造物彩色

日光二社一寺の建造物は江戸時代から定期的な修理を続けて維持・管理されており、この継続的な修理を通して培われてきた彩色技術が伝承されています。彩色下地には漆を用い、天然の岩絵具などの伝統的な材料によって、置上彩色や唐油(密陀)彩色など多様な彩色技法を踏襲しながら、文様や彫刻の復原修理を行っています。

建造物彩色

選定保存技術保有団体名 (公財)日光社寺文化財保存会
所在地 〒321-1431 栃木県日光市山内2281
電話 0288-54-0186
URL http://www.nikko-bunkazai.or.jp/

屋根瓦葺(本瓦葺)

日本の瓦の中で、『本瓦葺』という技法は、朝鮮より瓦が伝来してから千四百数十年の歴史のなかで、脈々と受け継がれてきました。平瓦と丸瓦をつくり、組み合わせて葺き上げる技術であります。また、この本瓦を基本として改良し、後の江戸時代後半に「桟瓦」が考案されました。
『本瓦』は主に、寺院や城郭建築などをはじめとする、伝統的な建造物の屋根に用いられています。しかし、近代化の影響を受け生活様式の変化とともに、瓦の需要そのものが少なくなったため、より高度で専門的な技術を必要とする分野になっています。

屋根瓦葺(本瓦葺)

選定保存技術保有団体名 (一社)日本伝統瓦技術保存会
所在地 〒630-0251
奈良県生駒市谷田町362
山本瓦工業株式会社内
電話 0743-73-2520
URL http://dentoukawara.com/

左官(日本壁)

日本の建物は古くより、木造の建物が担ってきました。これを形作るために欠かせないものとして、壁が造られます。
壁の材料には、その土地々で手に入る木や土が使われてきました。多くの壁は木造の軸組に、木の枝や竹を縄で編んで作る下地の上に土を付け、土壁としました。仕上げに、下地の土壁の上に漆喰や色土を塗り、美しく整えます。この土壁の技法は古代より継承され、現在に至っています。
このように日本独特の材料と工法があり、明治維新以前の伝統を持つものを「日本壁」と言います。そして、この壁造りを職能とする職人を「左官」と呼びます。

左官(日本壁)

選定保存技術保有団体名 全国文化財壁技術保存会
所在地 〒483-8104
愛知県江南市力長町大当寺128
中島左官株式会社内
電話 0587-59-8000
URL http://kabehozonkai.sakura.ne.jp/

建具製作

日本古来の木造建築に携わる桟唐戸(さんからど)舞良戸(まいらど)連子窓(れんじまど)などの建具修理修復製作する技術です。建具としての機能を果たすとともに繊細な美的表現も要求されます。加工には経験が伴う優れた技能・技術をもって当たらなければなりません。

建具製作

選定保存技術保有団体名 (一財)全国伝統建具技術保存会
所在地 420-0812
静岡県静岡市葵区古庄4丁目3-1
電話 054-297-5680

畳製作

日本の伝統畳とは、稲藁を固めた畳床に、い草と麻糸で織った畳表を使用し、板入れなどの手縫い工法を活用し絹、麻、木綿などの天然素材を用い、畳縁を縫い付けた畳です。
社寺に使用する高麗縁は隣合った縁の模様を合わせることが大切です。1枚毎に大きさが異なる畳に縁を伸縮させながら取り付ける作業は、高度な技術と手間がかかり、大変根気がいります。
また伝統畳は、吸放湿性に優れ難燃性も高く、貴重な文化財をカビや火災から護るのにも役立っています。

畳製作

選定保存技術保有団体名 文化財畳保存会
所在地 〒604-0801
京都府京都市中京区丸太町通堺町西入る鍵屋町66
佐竹商店内
電話 075-231-3731
URL http://bunkazai-tatami.com/